名古屋市 北区 西区 空手道場


優秀な子供を育てるヒント

「死ね」について
ある道場に見学に行った時のことです。
その道場は、ちょうど私の道場と同じ様に、少年部が中心で、 道場に一歩入るなり、元気な子供達が飛び回っていました。

私の道場では、 道場という場所がどういう場所であるかを年少の頃から教えるために、
一応暴れまわることは禁止していますが、
それは、私もそれが絶対正しい、と思っている訳ではありませんので、
その道場で子供達が飛び回っていること自体には、
「元気な子供達がいっぱいいるな」と、特に残念には思いませんでした。

しかし、
しばらくすると、信じられない光景が目に飛び込んできました。

小学低学年、恐らく3年生ぐらいの男の子が、
同じくらいの年頃の女の子を羽交い絞めにして、動けなくしました。
次の瞬間、
別の男の子(恐らく小学4,5年生)が、空手で使うサポーターを丸めたものを、女の子の顔面めがけて、思い切り投げつけました。
幸い、その「直球」ははずれ、女の子はすぐに逃げましたし、男の子も、それをもう一度しようとはしませんでした。

今の子供は、そのぐらいの事はやりますよ、そうやって人間関係を覚えていくんです、
そう思われる方もみえるかもしれません。
しかし、
あなたのご子息が、それを「される方」だとしたら、どう思われますか?
また、それを「する方」でしたら平気ですか?

私たち(私は現在50代ですが)の親は、
冗談でも誰かに「死ね」といったら、ひどく怒られました。
冗談なのに、という言葉は通用しませんでした。
冗談でも、冗談だからこそ、真剣に諭されたのです。

この、投げつけた男の子の行為は、
人に冗談で「死ね」と言ったことと同じです。 私ならそう諭します。

少なくとも自分の傍に子供がいる時に、
誰かに「死ね」と言った、人に何かをぶつけた、ぶつけようとした、人のものを無断で奪った、
他人の身体的特徴を笑った、
こういう行動をした時は、その子に「共感性」を教えるチャンスです。逃してはいけません。
真剣に、心の底から言い聞かせて下さい。
ふてくされて無視をするようなら、場所を変えて、雰囲気を変えて下さい。
そして、子供と目線が合う位置に体勢を変えて、どうか、本当に真剣に言い聞かせて下さい。

お友達と立ち話をしている最中でも、その話をさえぎってでも、言い聞かせて下さい。
友情より子供の方が大切です。
また、「おかあさんがお友達との話をやめてでも、僕に言ってきた」ということも重要です。

くどいようですが繰り返します。
「死ね」は冗談でも、冗談だからこそ叱らなければいけません。


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